韓国のLCCエアソウルが2017年10月31日に成田~ソウル(仁川)線に新規就航しました。アシアナ航空時代からの機体を使用し広々とした座席、ドリンク無料、預け荷物も無料と「ワンランク上」の上質なサービスが魅力です。注目の初便の様子を紹介します!
エアソウルが成田空港に就航!全便アシアナ航空との共同運航
2017年10月31日(火)、成田空港の出発便を表示する電光掲示板に「エアソウル」の文字。この日、LCCエアソウルが成田~ソウル(仁川)線に新規就航しました。運航スケジュールは以下の通りです。
RS751便 (OZ9607便)
成田13:30発 ソウル(仁川)16:10着
RS752便 (OZ9608便)
ソウル(仁川)10:00発 成田12:10着
※毎日運航
エアソウルは韓国の大手航空会社アシアナ航空が設立したLCCで、今回の成田~ソウル(仁川)線もすべてアシアナ航空との共同運航便(コードシェア)となっています。
エアソウルの成田~ソウル(仁川)線は就航当初は1日1往復での運航ですが、2017年12月22日からはさらにもう1往復増便して、1日2往復する予定です。
エアソウルは成田空港第1ターミナルを使用
エアソウルは成田空港の第1ターミナルのJカウンターがチェックインカウンターになります。ほかの多くのLCCが使う第3ターミナルではないので注意してくださいね。
初便は平日にも関わらず161名(定員195席)が搭乗し、搭乗率は82.5%となりました。
エアソウルの機内持ち込み手荷物の制限は?預け荷物も15キロまで無料!
LCCで気になるのが荷物の制限ですが、エアソウルは15キロまで(米州路線は23キロ)まで無料で預けることができます。
このほか機内には3辺の輪が115センチ以内のスーツケースなど1つとハンドバッグ・PCケースなど小さい手荷物が1つ無料で持ち込めます。
このように荷物は殆ど大手航空会社と変わらない感覚で利用でき、エアソウルの魅力の一つともいえるでしょう。
新規就航を記念して式典を開催
この日、搭乗ゲート前ではエアソウルの成田~ソウル(仁川)線の就航を記念して式典が行われ、テープカットが行われました。
式典には航空会社・空港関係者のほか、駐日韓国大使館 韓国文化院 文化院長 金 現煥氏、韓国観光公社 東京支社長 申 相龍氏もお祝いに駆けつけました。
エアソウル柳社長「両国の“心臓”を繋ぐ懸け橋に」
式典で、エアソウルの代表取締役社長 柳光熙(リュ・グァンヒ)氏は次のように期待を示しています。
エアソウル 柳氏:東京は華麗な「現代文化」と日本の「伝統文化」の調和を誇る日本最大の観光都市であり、弊社は東京路線就航を通じて両国間の交流を更に拡大させたいと思います。
エアソウル 柳氏:また、2018年は平昌冬季オリンピック、2020年は東京オリンピックが開催され、両国の交流が一層活発になると思います。今回の東京就航を通じてエアソウルがソウルと東京、両国の“心臓”を繋ぐ懸け橋として位置づけられることを期待しております。
エアソウル 柳氏:これからもエアソウルは東京路線と共に、お客様へ幸せな旅行経験を届け、大切な絆を結んでいくために最善を尽くしてまいります。皆さまの持続的なご関心とご声援をお願い申し上げます。(日本語で)ありがとうございます。
そして午後1時10分すぎ、エアソウルRS751便の搭乗がはじまりました。
機体へと続くボーディングブリッジには成田空港名物のバルーンアートも。
今回はエアソウルのコーポレートカラーにちなんだミントグリーンと白の鮮やかな飾り付けです。
エアソウルはアシアナ航空時代の飛行機を使用
そしてこちらがエアソウルの飛行機です。この日のエアソウルはエアバスA321-200型機(HL8281・定員195名)を使用していました。
親会社のアシアナ航空で使用していた飛行機で、機内にフルサービスキャリア時代の名残があることがエアソウルの強みの一つになっています。
エアソウルの魅力は広々とした機内
機内に入るとコーポレートカラーであるミントグリーンのヘッドレストカバーが色鮮やかで、とてもフレッシュな印象を受けます。
座席の頭の部分には可動式のヘッドレストも付いています。
エアソウルの座席は液晶モニター&USBポート付き!
そして、エアソウルの座席の最大の特徴が、アシアナ時代で使っていた座席モニターをそのまま使用していることです。
この画面でフライト中に自分の飛行している位置や動画コンテンツを見ることができます。
液晶の左横にはUSBポートがあり、充電ケーブルを持ち込めばスマホの充電も可能です。これは嬉しいですよね。
充電もOK!座席の下には電源ポートも
さらにエアソウルは座席に下に電源コンセントの設備も用意しています。ノートパソコンなども電池の残量を気にせず利用できるのは安心ですよね。
エアソウルの座席の広さをチェック
エアソウルの座席の足元の広さもチェックします。身長175センチの編集長・五十嵐が座った場合、膝の前に握りこぶし1.5個分のスペースがあります。
これは他の多くのLCCより広く、広々とした座席がエアソウルの特徴となっています。
このようにアシアナ航空時代の設備を上手く流用して、充実した機内環境を提供しているのがエアソウルの強みです。
安全設備の紹介はビデオで
出発の準備が整うと、エアソウルでは機内の安全設備の案内を液晶モニターで放映します。アニメを使用したコミカルなテイストになっています。
客室乗務員が実際にデモンストレーションを行わないのは少し寂しくはありますが、その分機内は慌ただしくなく、ゆったりと時間が流れていきます。
そして午後1時51分、エアソウルRS751便が仁川国際空港に向けて成田空港を離陸しました。
成田空港とソウルを結ぶ新たなLCCの誕生の瞬間です!おめでとうございます!
午後2時すぎ、エアソウルの機内では客室乗務員が韓国の入国カードと税関申告書を配布します。
笑顔を絶やさず丁寧に接客する様子に、ワンランク上の接客品質を感じます。
エアソウルはドリンクが無料!
入国書類を配り終えると、次は客室乗務員がジュース・水を配り始めます。エアソウルではこれも運賃の中に含まれています。
機内は乾燥するので、少しでも飲み物をもらえると嬉しいですよね。
エアソウルのRS751便の初便は成田空港を離陸した後はどんどん西へ進んでいきます。
途中窓の下に見えるアルプスの山々は早くも冠雪していました。
午後2時20分、機内では機内食・グッズ・免税品の販売が始まりました。
機内食は有料で、カップ麺、お菓子、ドリンク(アルコールの提供も)類を販売しています。
エアソウルの機内食は女性に嬉しいメニュー
エアソウルの機内食の特徴が「女性に嬉しい」メニューが多いことです。
事前予約制の「健康弁当」(12000ウォン・1200円)は、新鮮な野菜サラダ・かぼちゃのペースト・果物など1つのパッケージになっていて、全部食べても394キロカロリー(エアソウル調べ)です。
このほか、カボチャを利用した「パンプキンクラブサンドイッチ」(9000ウォン・900円)など、食べごたえとヘルシーさを両立させた女性に嬉しい機内食を販売しています。
エアソウルの“内側”に迫る!
サービスが一段落したところで、特別に許可をいただいてギャレーにお邪魔させて頂くことに。
記念撮影にも気さくに応じてくれて、韓国で人気の「指ハート」のポーズをとっていただきました。
せっかくの機会なので、エアソウルで働く客室乗務員の皆さんにエアソウルの特徴・魅力を教えていただきました。
エアソウル客室乗務員:エアソウルは就航から1年とまだあまり時間が経っていないこともあり、会社の規模はまだ大きくはありませんが、その分アットホームで家庭的な雰囲気が魅力です。
エアソウル客室乗務員:私たち客室乗務員など社員と社長が直接話せる「ミントデート」というヒアリングの機会が多くあり、私たちの意見がすぐに反映されることもあります。具体的には、福利厚生で支給される食事券が使える空港の店舗を増やしてほしいとお願いしたところ、すぐに対応してくれ嬉しかったです。
エアソウル客室乗務員:エアソウルのサービスで心掛けているのが「素早く」「正確に」、そして「温かく」です。常にお客様へのアイコンタクトを欠かさず、何を求めているのが言われなくてもすぐに気が付くように努めています。
エアソウルRS751便は順調に飛行を続け、約2時間のフライトで飛行機は韓国・仁川(インチョン)周辺へ。
窓の外には全長約21キロメートルの「仁川大橋」も見えます。
こうしてエアソウルRS751便の初便は午後4時9分に仁川国際空港に着陸。午後4時23分に駐機場に到着しました。
座席が快適だったということもあり、約2時間のフライトはいつも以上に短く感じました。
ワンランク上の上質なLCCエアソウルに注目!
着陸後には特別にパイロットのお二人にも協力していただき記念撮影。RS751便の初便のクルーの皆さま、素敵なフライトをありがとうございました!
預け荷物が一定量まで無料、液晶モニターを備えた広々とした座席、水の無料サービス、そして笑顔溢れる接客。エアソウルはすべてが「ワンランク上」のLCCだと改めて感じました。
これまでは日本の地方空港に路線が限定されていましたが、2017年9月13日には関西空港、そしてきょう10月31日には成田空港に路線を開設し、より多くの人がエアソウルを利用しやすくなります。
韓国旅行の新たな選択肢に加わったLCCエアソウル。ぜひ一度その魅力を実際に搭乗して体験してみてくださいね!
(五十嵐 貴文)
関連URL:エアソウル 公式HP