韓国第6のLCC「エアソウル」。親会社のアシアナ航空の路線を引き継ぐ形で、この秋に日本の地方空港に就航しています。預け荷物や飲み物も無料でレガシー並みのサービスが特徴のエアソウル。実際の機内の様子はどうなのか、広島発の便を取材してきました!
韓国第6のLCC「エアソウル」日本就航!
今年の秋、日本の地方空港に相次いで就航した格安航空会社・LCCの「エアソウル」。
まだ聞きなれない方も多いと思いますが、エアソウルは韓国の大手航空会社アシアナ航空が設立したLCCで、韓国で6番目に誕生したLCCのニューフェイスです。
韓国のLCC(2016年11月現在)
- ティーウェイ航空
- チェジュ航空
- エアプサン
- イースター航空
- ジンエアー
- エアソウル
エアソウルは親会社のアシアナ航空の一部の路線を引き継いでいて、日本路線では以下の7つの空港に就航しています。(山口宇部は11月28日に就航予定)
- 仁川~高松(週5便)
- 仁川~静岡( 週5便)
- 仁川~長崎(週4便)
- 仁川~広島(週5便)
- 仁川~米子(週3便)
- 仁川~富山(週3便)
- 仁川~山口宇部(11月28日から週3便)
エアソウルが片道2500円!お得な広島空港へ
韓国の新しいLCC・エアソウルは一体どんな航空会社なのでしょうか?それを確かめるため、いがモバはエアソウルの就航地の一つ、広島空港へやってきました。
なぜ広島なのかというと、先月エアソウルが「広島~ソウル 路線開設25周年記念」(※日韓の航空会社の運航が25周年)としてエアソウルの広島線の航空券が最大93%オフの片道2500円で販売する超お得なセールを開催していたからです。
広島空港の国際線は空港利用料が無料で、エアソウルは決済手数料もかからなかったので、片道2500円ポッキリでソウル仁川空港への航空券が買う事ができました。
中国地方の人だけでなく、関東在住の人もLCC春秋航空日本が成田~広島線を片道5千円前後で販売しているので、これを利用すると羽田・成田の空港使用料分に少しお金を足すだけでついでに広島観光もできるという訳なんです。
LCCエアソウル 広島~ソウル線 搭乗レポート
11月6日(日)午前9時45分、いがモバはエアソウルのチェックインカウンターへ。
広島空港のエアソウルのチェックインカウンターは、ターミナルビル2階の右手奥にある国際線の航空会社カウンターの中にあります。
エアソウルのチェックインの締め切り時間は出発時刻の1時間前なので、午前11時30分に広島空港を出発するエアソウルRS731便の場合は午前10時30分がチェックインの締め切り時間です。
エアソウルの荷物の制限は?
LCCで気になるのが荷物の制限ですが、エアソウルではどの運賃クラスであっても1個23キロまで無料で預けることができます。
【2017年7月11日より15キロまでに基準が変わりました。 (米州外区間 1PC/23KG → 1PC/15KG)】(23キロ以上の追加料金は公式HPへ)
そして、機内持ち込み手荷物は3辺の和が115センチ・重さが10キロまでのスーツケースと身の回りの小さなカバンまたはノートパソコンを持ち込むことができます。
そしてこちらがエアソウルの広島発ソウル仁川行きRS731便の航空券です。
航空券もちゃんとエアソウルのコーポレートカラーであるミントグリーンなのでオシャレですよね。
午前11時すぎ RS731便の搭乗開始
広島空港の国際線は便数も多くないので、セキュリティチェックや出国審査も混雑なしにスムーズに通過できます。
そして午前11時、エアソウルRS731便ソウル仁川行きの搭乗が始まりました。
待合所には免税店もありますが、ソウルはご存じのとおり免税店が充実しているのであえてここで買う必要はないかもしれません。
エアソウルが使用する機材は?
エアソウルはエアバス社のA321-200型機を使用しています。この日の機材は機体番号HL8255でした。
この飛行機は元々アシアナ航空が使っていたもので、新たにエアソウル塗装になっています。天気が良かったこともあって、太陽の光を受け輝く機体がとても綺麗でした。
エアソウルはまだ保有機体が少ないので、日本路線にはこのHL8255が多く投入されているようです。
エアソウルのCAさんに初対面!
機体の入口ではエアソウルの客室乗務員が笑顔でお出迎え。制服も凛々しくて素敵です。
「いらっしゃいませ、ご搭乗ありがとうございます。」
日本人の乗客には日本語でのあいさつも。ちょっとしたことですが、この挨拶ひとつで安心感も違いますよね。
爽やか!これがエアソウルの機内
機内に入ると、明るく爽やかな印象です。
グレーのシートにミントグリーンのヘッドレストカバーが今までの航空会社にない色どりで、フレッシュさを感じさせます。
エアソウルのシートはどんな感じ?
そしてLCCで一番重要な座席についてもチェック。
エアソウルの普通席には可動式のヘッドレストが付いていて、他のLCCよりワンランク上の贅沢仕様です。
エアソウルの座席の広さは?
そしていがモバ恒例の座席の足元の空間のチェック。
身長175センチのいがモバがエアソウルの普通席に座ってみると、膝の前に握りこぶし約1.8個分の空間がありました。
追加料金がかからない座席の中ではエアソウルの座席はアジアのLCCでトップクラスの広さでした。アシアナ航空時代の座席をベースに使っているメリットがここに出ていますね。
エアソウルは事前にHPで座席指定することができますが、指定料がかかります。普通席は500円、足元の広い前方座席・非常口座席は1500円です。
エアソウルはどの座席でもある程度快適なので、個人的には座席指定は不要だと思います。
座席に液晶モニターが付いている!
この日のエアソウルの機体HL8255には座席にタッチパネル式の液晶モニターが付いていました。これもアシアナ航空時代の名残です。
LCCなのに座席にモニターが付いていると、レガシーに乗っているのかと錯覚するほどで、レガシーとLCCのちょうど中間くらいの「プレミアムLCC」路線をエアソウルは狙っているのかもしれませんね。
座席のベースはアシアナ時代のままなので、機内エンタメのリモコンの背面にはゲーム用のコントローラーとキーボードまであります。
残念なことに、エアソウルの機内エンタメはこれを活用するシステムにはなっていなかったので、ちょっと宝の持ち腐れ感があります。残念。
スマホの充電もOK!嬉しいUSBポート付き
エアソウルの座席の液晶モニターの横には嬉しい事にUSBポートが付いています。
USBケーブルがあればスマホの充電もできるので、電池残量を気にせずにスマホ内の保存した音楽や動画などを楽しむことができます。
攻めるエアソウル!衝撃の案内ビデオ
エアソウルは座席にモニターが付いているので、機内の非常用の設備の案内はビデオの放映で行われます。
ビデオは航空会社とは思えないほどコミカルでユニークな内容で、安全設備というより、アニメの絵の方に注目してしまいました(汗)。
こんなに攻めた内容で会社OKが出るエアソウルという航空会社にとても興味が湧きました。エアソウルに乗ったらぜひこの案内ビデオに注目してみてくださいね。
いざソウルへ!広島空港を離陸
そして午前11字34分、いがモバの乗ったエアソウルRS731便ソウル仁川行きの飛行機が広島空港を離陸しました。
いざソウルに向け出発です!
飛行機はグングン上昇し、離陸から約8分後には安定飛行に。
シートベルトサインが消灯します。
機内ではまず最初に韓国の入国書類が配られます。
ソウルまでは約1時間半の短いフライトなので、最初に書いておくと時間の節約になります。
機内エンタメが起動するも・・・
そして機内エンタメが使えるようになるのですが、早速利用しようとすると・・・・
エアソウルの機内エンタメのシステムはとても不安定で、画面が暗くなり操作を受け付けなくなってしまいました。ガーン。
他の席も同様でどうしたものかとしばらく困っていると、画面が復活し海外の短編コメディーが流れ始めました。
他の席を見回してみると全員同じチャンネルが流れていて、強制的に流れているようでした。(画面のOFFは可能・イヤホン持参で音も聞ける)
機内エンタメはエアソウルのウリの一つでもあるので、この点は非常に残念な結果となりました。今後の改善に期待ですね。
エアソウルはお水かジュースが無料!
しばらくすると、エアソウルの客室乗務員が水とみかんジュースを持ってきます。乗客はどちらかひとつをチョイス。
これはエアソウルの無料サービスの一つです。
韓国のLCCでは水の無料サービスが標準で、ちょっとしたことなのですが貰えるとやっぱり嬉しいですよね。
事前予約の機内食を配布
水が配り終わると、エアソウルの客室乗務員が事前予約分の機内食を配り始めます。
こちらがエアソウルの事前予約制の機内食のメニューです。2016年11月現在は以下のメニューがあります。
- 健康弁当(ベジタリアン)
12000ウォン・1200円 - パンプキンクラブサンドイッチ
9000ウォン・900円 - プルコギ
12000ウォン・1200円 - プルカルビ
15000ウォン・1500円 - ビビンバ
15000ウォン・1500円 - 栄養タクチム
12000ウォン・1200円 - シーフード盛り合わせ
15000ウォン・1500円 - ハンバーグステーキ
10000ウォン・1000円
事前予約制の8種類の機内食のうち、日本路線では健康弁当とパンプキンクラブサンドイッチの2種類のみ予約することができます。
エアソウルの日本路線は2時間以内の短い路線がほとんどなので、わざわざ予約して機内で食べなくても良いかもしれません。
ちなみにレートは1000ウォン=100円換算なので、現状では若干ウォンで払った方がお得になっています。
予約無しで購入できるエアソウルの機内食は?
エアソウルでは予約無しで買える軽食・おつまみ・お菓子のメニューも用意しています。
- 辛ラーメン
4000ウォン・400円 - 醤油ラーメン(チャパゲティボンボク)
4000ウォン・400円 - 上海ちゃんぽんパプ
5000ウォン・500円 - コンナムルヘジャンクッパ
5000ウォン・500円 - オーブンスライスユクポ
4000ウォン・400円 - カニ肉ソーセージ クラブボン
2000ウォン・200円 - 野菜ポップ
4000ウォン・400円 - コグマチュー
4000ウォン・400円 - 韓国産甘栗
4000ウォン・400円 - Dr.You パンプキンクッキー
4000ウォン・400円
地上で買うより割高ですが、小腹がすいている時にちょっと食べたいときに良いですね。
ドリンクのメニューは以下の通りです。
- Qooオレンジジュース
3000ウォン・300円 - コカ・コーラ
2000ウォン・200円 - スプライト
2000ウォン・200円 - マンゴージュース
2000ウォン・200円 - グレープフルーツソーダ
3000ウォン・300円 - カフェボニート コロンビア産有機栽培ティーバッグブラックコーヒー
3000ウォン・300円 - ハイトビール
5000ウォン・500円 - ラ コピータ カップワイン
7000ウォン・700円 - カップ酒「大冠」
5000ウォン・500円
ドリンクは少し安めで、コーラなどが200円なのは嬉しい値段設定です。
いがモバはこの中からカフェボニートのコーヒーとスイートポテトチュー(chew・噛むお菓子の意味)を注文。
残念ながらエアソウルではドリンクをセットで注文した際の割引は行っていませんでした。
コーヒーを頼んでみましたが、エアソウルのコーヒーは自分でティーバッグをお湯の中に浸けるタイプ。
熱くて少し面倒だったので、あまりお勧めできません。
機内食の販売が落ち着くと機内販売の受付が始まります。カートは出さずに、客室乗務員が聞いて回るスタイルでした。
機内販売のカタログを見てみたものの、特に変わったものはありませんでした。ソウルからの帰りで買い忘れがあった時などには使えるかも知れませんね。
エアソウルはLCCなのでブランケットの貸し出しはありません。有料販売で値段は20000ウォン・2000円です。
ミントグリーンで可愛らしいものの、値段が高いので頼んでいる人はいませんでした。
冬場は大丈夫ですが、夏場はエアコン用に羽織るものをもってエアソウルの機内に乗ることをお勧めします。
この他韓国のお土産も少し売っていますが、エアソウルのロゴが入ったものではないので、あえてここで買う必要はないと思います。
笑顔が多い!質の高いエアソウルCAの接客
機内販売では少々見劣りするエアソウルですが、客室乗務員の機内サービスの質は群を抜いていました。
笑顔が多く、丁寧に接客する姿勢はアジアのLCCの中でもトップクラスだと感じました。これはぜひ実際の機内で体感してほしいと思います。
まだ会社が始まったばかりなので、親会社のアシアナ航空から転籍した客室乗務員もいるのかもしれませんね。
あっと言う間に韓国・仁川へ
機内で一通りのサービスが終了すると、飛行機は既に韓国・仁川国際空港の近くまでやってきていました。
広島からだと東京に飛ぶのとほぼ同じくらいの時間なので、本当に国内線感覚であっという間に感じます。
そして午後0時53分、いがモバが乗ったエアソウルRS731便は無事に韓国仁川国際空港に着陸しました。
駐機場には午後1時05分ごろに到着。定刻より早い到着となりました。
広島から約1時間半の短いフライトでしたが、初めてのエアソウルは爽やかでとても良いフライトでした。
エアソウルの良かった点・悪かった点
初めての搭乗となったエアソウル。良かった点と悪かった点をまとめてみました。
エアソウルの良かった点
預け荷物が23キロまで無料- 機内で無料の水・ジュースのサービス
- 座席の足元が広く快適
- USBポートでスマホの充電が可能
- 客室乗務員のサービスの質が高い
エアソウルの悪かった点
- 機内エンタメが不調
- 機内食の当日販売メニューが貧弱
- セール時以外の航空券の価格が高い
このように全体でみると、エアソウルは座席が快適で質の高いサービスが受けられて、レガシーにかなり近い満足度の高いフライトでした。
アシアナ航空との兼ね合いで日本に就航する空港は限られていますが、お住まいのお近くの空港にエアソウルが就航していれば、ぜひ活用して頂きたい良いLCCだと思います。
エアソウルの公式HPやアプリは日本語に対応するようになり、安心して購入できるようになりました。韓国に行かれる際はぜひ一度エアソウルのフライトを試してみてくださいね!
韓国でのパケット代節約にオススメ!LTE使い放題の韓国最強モバイルルーター
エアソウルで韓国を訪れる人にいがモバがオススメなのが、韓国滞在中のインターネット接続に便利なモバイルルーターです。
日本の携帯会社のローミングだとパケット代金が1日1980円~2980円かかってしまいます。3~4日間だと結構な金額になってしまいますよね。
いがモバがいつも韓国で使っている「グローバルモバイル社」のルーターは1日690円で高速のLTE通信がし放題のお得なルーターです。
レンタルルーターの大手会社は送料がかかる会社も多いですが、グローバルモバイル社は送料・返却手数料が無料で、エアソウルが就航している各地方にお住いの方もお得に借りることができます。
他社のルーターや3GのプリペイドSIMなども試してきましたが、いがモバ的には日本で事前に借りられるルーターの中で現状、韓国で「最強」のルーターだと思います。
実際の使用感は以前の記事で紹介しているので、お時間のある時にチェックしてみてくださいね。
この記事はブログ「いがモバ」で掲載されたものを移管したものです。