台湾のLCC「Vエア」が羽田・茨城に続き、全路線で9月末に運航を終了し、10月から1年間休業し今後の対応を検討する事が決定しました。関東ではわずか半年で撤退する事になったVエア。伝説となりそうな「カワイイLCC」の未公開写真を紹介します!
【8月28日追記】台湾の中央通信社の報道によると、Vエアは親会社のトランスアジア航空との労使間交渉が難航し、吸収合併が撤回されるそうです。10月の運航停止後は1年間休業し、その間に今後の対応策が検討されるそうです。その部分を追記しました。
衝撃的だったVエアの運航停止のニュース
8月4日、「台湾のLCC・Vエアが経営難で羽田・茨城便の運航停止・吸収合併の可能性」という衝撃的なニュースを台湾のメディアが伝えました。
いがモバはちょうどその日に台湾にいたので、現地の報道をとても悲しい気持ちで見ていました。
Vエアが9月末で運航停止・トランスアジア航空に吸収合併
そしてきのう8月9日、羽田・茨城路線だけでなくVエアの全路線が9月末で運航終了する事が正式に発表されました。
Vエアは10月1日付けで親会社のトランスアジア航空に吸収合併され、完全に営業を終了することになります。
Vエアがこれまで運航していた台北桃園~茨城・羽田・名古屋・大阪・福岡・バンコク(ドンムアン)・チェンマイ・釜山の路線のうち、台北桃園~福岡とチェンマイの路線は親会社のトランスアジア航空に移管され、今後トランスアジア航空の新しい路線として開設される予定です。
【追記】急展開!Vエアのトランスアジア航空への吸収合併は撤回・1年間の休業へ
【8月28日追記】台湾の中央通信社の27日の報道によりますと、Vエアは親会社トランスアジア航空との労使間の交渉が難航したしたため、吸収合併の計画が撤回され、2016年10月から1年間休業する事になりました。
まさかの急展開です。
休業中に今後の対応を検討するそうで、完全に運航停止となるのか、支援先が現れて復活するのか、今後のVエアの展開に注目が集まります。
トランスアジア航空への振り替えや返金で対応
Vエアの航空券を既に買っていて今回の運航停止で影響を受ける人は、トランスアジア航空の便への振り替えや払い戻しが行われます。
問い合わせ窓口は以下の通りです。
・カスタマーセンター(日本語対応可)
+886- 2-449-8677
・V Airお問い合わせフォーム:
http://support.flyvair.com/customer/ja/portal/emails/new
【追記】Vエアのラストフライトはチェンマイ発のZV10便
9月30日に運航停止するVエアですが、詳しくスケジュールを調べてみると、一番最後に桃園空港に到着するのはタイのチェンマイ発桃園空港行きのZV10便だという事が分かりました。
Vエアのラストフライト
ZV10便
チェンマイ9月30日午後9時40分発
台湾桃園 10月1日午前2時15分着
Vエアのラストフライトは10月1日の午前2時すぎに到着するので、厳密にいうと10月1日が最終営業日という事になりそうです。
【追記】チェンマイ発のラストフライトはA320型機か
VエアのラストフライトとなるZV10便の座席配置を見てみると、14・15列目が足元が広い「ファンシーV」になっているので、現段階ではA320型機を使用する見込みです。
【追記】Vエア日本路線のラストフライトは福岡発!
また、Vエアの日本路線のラストフライトを調べてみると、福岡発のZV213便だという事が分かりました。
Vエア日本路線のラストフライト
ZV213便
福岡 9月30日午後7時発
台湾桃園 9月30日午後8時15分着
【追記】Vエア日本路線ラストの福岡便はA321型機か
Vエアの日本路線のラストフライトとなる福岡発のZV213便を調べてみると、足元の広い「ファンシーV」の座席が25列目に配置されているので、現段階ではA321型機を使用する見込みです。
チケットはまだ販売中なので、福岡にお住まいのVエアファンの方はぜひチェックしてみてくださいね。
関東地区では就航から半年で撤退・Vエアは伝説のLCCに
Vエアは今年の3月に羽田と茨城に就航したばかり。就航からわずか半年での撤退はあまりにも早く、ある意味「伝説のLCC」となってしまいました。
いがモバは6月に茨城空港からVエアに搭乗していて、その「カワイイ」に特化したサービスに魅了されました。
Vエアに搭乗する機会が無かった人のために、きょうは以前のレポートで紹介しきれなかった未公開写真をたっぷり紹介したいと思います。少しでもVエアのフライトに乗った気分を味わってもらえれば幸いです。
Vエア 茨城~台北桃園 搭乗レポート未公開写真
6月19日、茨城空港のターミナルビルの真ん中にはVエアの垂れ幕が出ていました。
まさかこの3か月後に撤退する事になるとは思いもしませんでした。。。(涙)
茨城発台北行きのVエアZV241便の搭乗受け付けは午前9時40分からでした。
Vエアのチェックインカウンターは台北に戻る台湾人と日本人の団体客で賑わっていました。
Vエアは公式のスマホアプリがあるので、それにログインすれば予約書の印刷がいらないので便利です。
Vエアの機内持ち込み手荷物は10キロまで。LCCの中では比較的緩めでした。
機内持ち込み手荷物にはVベアが描かれたタグが付けられます。
可愛いのでこのタグだけでも欲しいです。
桃園空港から茨城空港に着陸したVエアの機体。
機体の後ろに航空自衛隊の百里基地が見えているのが併用空港ならではです。
Vエアの機体はそのままターミナルビルへ近づきます。
そしてVエアのA320型機は茨城空港に到着。
写真の下には救急隊の姿が。実はこの日は機内で具合が悪くなった人がいたようで、対応に時間がかかっていました。
Vエアの機体に描かれたカワイイ黒いクマ。
展望デッキで見ていたVエアの事を知らない日本人は、大人も子どもも「くまモンだ~!」と連呼していましたが、タイワンツキノワグマをモチーフとした公式キャラクターの「Vベア」です(笑)。
茨城空港は飛行機まで歩いて向かいます。
普段なかなか駐機場を歩くという事はできないので、個人的に大好きなスタイルです。
搭乗客で賑わうVエアの機内。日本人と台湾人は半々くらいでした。
こちらがVエアの標準座席の「フィットV」。青いシートに清潔感があります。
この日の機体はA320型機だったので座席間隔は他のLCCとほぼ同じでしたが、VエアのA321型機の場合はレガシー並みに足元が広いのが魅力でした。
衝撃的だったのが、Vエアの客室乗務員の最初の挨拶。
なんと、手を振り通路をスキップしながら挨拶していくんです。
Vエアの控えめな女性客室乗務員の方は、この挨拶をちょっと恥ずかしそうにしていたのが可愛らしかったです。
そして機内の安全設備の説明に移ります。ここでもVエアの客室乗務員は笑顔。
Vエアの客室乗務員は楽しそうにシートベルトの使い方を説明していきます。
Vエアの客室乗務員は最後まで笑顔で安全設備の説明を行いました。
笑顔には賛否両論あると思いますが、利用方法を見てもらえないという事が一番まずいので、個人的にはフライトの高揚感も高まっていいのではないかなと感じました。
黒のTシャツにブルーのジャージ風パンツというVエアの謎のユニフォーム。
スタイルが良くないと着こなせません(笑)。Tシャツの背面にはVベアが大きく描かれています。
いがモバは機内食に「排骨飯」(パイコー飯)を注文。お値段は230台湾ドル・約730円と少しお高めですが、味は抜群でした。
免税品のカタログにはVエアの客室乗務員がおすすめの商品を紹介するコーナーも。
みんなスタイル良くてモデルさんのようです。
そして、大人気のマスコットキャラクターの「Vベア」のグッズも沢山販売していました。
紹介ページは3枚目も。
運航停止すると知っていればもっと買っておけばよかったかも。。。
いがモバはVベアが描かれたタンブラーを購入。
ドリンク代プラス270台湾ドル(約860円)で買えます。
お茶文化の台湾だけあって、タンブラー本体も100度まで対応していました。
熱めのお湯もオッケーです。
頭のシリコンキャップの飲み口をとるとこんな感じに。
ちょっと間抜けなVベアになります(笑)。
このタンブラーは現在いがモバの自宅で大活躍しています。
マスコットキャラクター「Vベア」を前面に押し出していたVエア。
まさに「空飛ぶクマ」のLCCでした。
こうしてVエアの飛行機は台北桃園空港に到着。
奥にもう一つのVエアの機体がありました。
飛行機を降りる際に写真撮影をお願いすると、Vエアの客室乗務員は気さくに応じてくれました。
彼女は機内のサービス中も常に笑顔で、素晴らしい接客でした。Vエアの運航停止後もどこかの機内でお会いできたらと思います。
マスコットキャラクターの「Vベア」に客室乗務員の楽しそうな笑顔と、ほかのLCCにはない「カワイイ」が凝縮されたVエア。
実際に搭乗してすっかりVエアの魅力の虜になったいがモバは、今後の台湾行きはVエアを積極的に使っていこうと考えていました。
Vエアの全面運航停止は非常に残念ですが、この「カワイイ」に特化するというビジネススタイルは間違っていなかったと思っているので、いつかまた同じ志をもったLCCが登場したらいいなと思っています。
Vエアのチケット購入はまだ間に合う!しかも安い!
Vエアは9月末で運航を終えますが、チケットはまだ公式HPで購入する事ができます。
価格は空港によって違いますが、片道6000円~と買いやすい値段です。
運航停止前にVエアに乗る最後のチャンス。時間が合う方はぜひVエアの「カワイイ」フライトを体験してみてくださいね!
この記事はブログ「いがモバ」で掲載されたものを移管したものです。