台湾の高雄から台南に向かう特急電車。いがモバはスーツケースを棚に置いたまま降車するという大失態。諦め半分で台北駅で問い合わせると、スーツケースは台湾東部の観光名所「花蓮」で発見!台湾人の優しさに触れた総距離500キロの大縦断旅を紹介します!
南国の焼けつくような日差しの中 高雄駅へ
8月5日金曜日。南国の焼けつくような日差しの中、いがモバは高雄駅にやってきました。
この日は友人で台湾ブロガーのまえちゃんとお昼にランチをするために、台南へ向かう事に。
特急電車「自強号」で台南へ
高雄から台南へは特急列車の「自強号」を利用しました。
お値段は106台湾ドル(約340円)と気軽に乗れる金額です。
涼しく快適な車内が悲劇を呼ぶことに
自強号の車内は冷房が良く効いていて、いがモバはすっかりリラックス。
ウトウトしながら台南を目指します。
しかし、この快適すぎる車内が後に悲劇を呼ぶことに。。。
高雄から約30分で台南に到着!
高雄駅を出発した自強号は約30分で台南駅に到着しました。
途中一駅も停まらないのであっという間に感じます。
日本統治時代の駅舎が残る台南駅
台南駅の駅舎は趣きのある建物です。
この駅舎は日本統治時代の1936年に建てられたそうで、駅舎の2階は昔、高級なホテルとして国賓をもてなすのに使われていたそうです。
そんな駅舎の写真を撮りながら、いがモバはある事に気が付きました。。。(汗)
あれっ?スーツケースがない!列車の棚に置き忘れる大失態
妙に身軽ないがモバ。スーツケースが無い事に気が付いたんです。
なぜスーツケースが無いのか?列車の中を撮影した写真に証拠が残っていました。
スーツケースを棚に上げた後、冷房の効いた車内ですっかりリラックスしたいがモバは、その存在を忘れたまま電車を降りてしまったんです。
やっちゃった!(汗)まさかの大失態です。
忘れたのはロッテ免税店銀座で買ったばかりのスーツケース
しかも電車に置き忘れたスーツケースは、8月3日にロッテ免税店銀座を取材した時に購入したばかりのものだったんです。
長く使うぞと心に決めて購入したばかりのスーツケースを、購入後わずか2日で無くすという大失態。何と愚かなのでしょう。
気を取り直して友人のまえちゃんと語りつくす
しかし、落ち込んだのは一瞬だけ。こういう時に楽天家のいがモバはクヨクヨしません。
幸運にもスーツケースの中には洋服類しか入っておらず、お財布や商売道具のノートパソコンとカメラはすべてトートバッグに入っていました。
最悪スーツケースが見つからなくても着替えを買えば大丈夫、そんな風に気持ちを切替えて、まえちゃんと合流してランチとお茶を楽しみました。
台南でじっくり語ったブロガートーク。語り合った夢はそう遠くない場所にあるかもしれないと期待が膨らみました。
沙崙線に乗って高鐵台南駅と直結する沙崙駅へ
まえちゃんと別れた後、いがモバはスーツケースを探しに台北駅へ向かう事に。
台北駅で忘れ物を受け取る事ができたという体験談を書いている人がいたので、もしかしたらいがモバのスーツケースも届いているかもしれません。
台南からは台北へ行くのは新幹線が速いので、高鐵台南駅に接続している沙崙駅へ沙崙線の電車で向かいます。
高鐵台南駅から台湾新幹線で台北へ
高鐵台南駅から久しぶりの台湾新幹線に乗車。
高鐵台南駅から台北駅へは自由席で片道1350台湾ドル(約4350円)です。
荷物はどこに?ジワジワと罪悪感が襲う
台北へ向かう台湾新幹線の車窓からは美しい田園風景が見ることができました。
でも頭の中はスーツケースがどこに行ってしまったのかという事で一杯。
気持ちを切り替えたとはいえ、ジワジワと罪悪感のようなものが襲ってきます(涙)。
台南から約1時間40分で台北駅に到着!
台南を出発して約1時間40分。台湾新幹線は無事に台北駅に到着しました。
さっそく高鐵のインフォメーションセンターに聞いてみる事に。
すると、いがモバがスーツケースを忘れた特急電車は台湾鉄路管理局(台鉄)の管轄なので、台北駅にある「値班站長室(DUTY OFFICE)」に行ってみてと教えてくれました。
台北駅の忘れ物受付窓口「値班站長室」へ
台北駅の「値班站長室(DUTY OFFICE)」の場所はなぜか案内図に乗っていないのですが、駅舎の西側の通路に位置しています。
台北駅の「値班站長室(DUTY OFFICE)」
こちらが台北駅の「値班站長室(DUTY OFFICE)」です。
日本の鉄道会社とのコラボの掲示がある場所なので、通りがかった事のある人も多いかもしれません。
「値班站長室(DUTY OFFICE)」で忘れ物を受付
「値班站長室(DUTY OFFICE)」の業務案内を見てみると、落とし物に関しての記述があったので間違いなさそうです。
受け付けの女の人に、特急電車の中にスーツケースを忘れてしまった事を伝えると、切符の列車番号を見て色々なところに電話をかけ始めました。
嫌な顔一つせず一生懸命対応してくれるその姿勢に、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
スーツケースを発見!場所はまさかの「花蓮」!
約10分ほど問い合わせた結果、なんといがモバのスーツケースが忘れ物として届けられていることが分かりました。
やった~!良かった~。。。(涙)。
そして更に衝撃だったのが、スーツケースが見つかった場所は「花蓮」(ファーレン)駅だったんです。
スーツケースは電車で台湾を半周以上していた!
スーツケースが回収された「花蓮」(ファーレン)。台北から電車で約180キロ離れた台湾東部の観光名所です。
台南でいがモバが忘れてしまったスーツケースは、台湾を半周以上回った先の街まで行ってしまったのです。
台北まで届けてくれるという親切な提案をいただいたのですが、到着予定時間が翌日の夜で、そのままだと飛行機の時間に間に合いません。
そこで、いがモバ自らが翌朝の電車で花蓮まで受け取りに行く事にしました。
スーツケースを受け取りに莒光号で花蓮へ
翌8月6日、午前7時すぎ。
急行列車「莒光号」に乗って台北駅から花蓮を目指します。
すっかり気分は「台湾の車窓から」
台北市内を抜けると、風景は段々と自然豊かに。
普段見ない風景に、気分はすっかり「世界の車窓から」ならぬ「台湾の車窓から」。何だかとんでもない大冒険になってしまった。。。
朝ごはんはセブンの「新国民弁当」
朝早かったので、朝食は台北駅のセブンイレブンで買った「新国民弁当」(55台湾ドル・約180円)をチョイス。
豚肉のスペアリブ(排骨・パイコー)に味が良くしみ込んでいて、けっこう美味しかったです。
東海岸の水平線を眺めながら南下
列車は台湾の東海岸をひたすら南下していきます。
水平線のはるか先には与那国島があるんだよな~と思いを馳せたりもしました。
太魯閣(タロコ)国家公園を横目に南下
花蓮に向かう途中、列車は太魯閣(タロコ)国家公園の近くを南下しました。
今回は時間がないので行けませんでしたが、いつか行ってみたい場所の一つです。
約3時間で花蓮に到着!中国の団体客の嵐
午前10時すぎ、いがモバの乗った莒光号が無事に花蓮駅に到着しました。
人気の観光地だけあって、列車からは中国から来た団体客が次々に下りてきます。
花蓮の値班站長室(DUTY OFFICE)へ!はたして荷物は?
観光地へ向かう人の流れとは逆に、いがモバは花蓮駅構内にある「値班站長室(DUTY OFFICE)」へ。
果たしてスーツケースは本当にこの駅に届いているのでしょうか?
本当に花蓮にスーツケースが届いていた!
受付の人に台北駅の人が書いてくれたメモを渡すと、「ああ、ウーシーランさんね(五十嵐の中国語読み)」と奥から白いスーツケースを持ってきてくれました。
受け付けノートに名前と電話番号を書いて受け取りは無事に完了。
いがモバが台南で忘れてしまったスーツケースは、本当に花蓮駅に届いていたんです。
スーツケースといがモバの道のり・約500キロの大縦断の旅に
スーツケースといがモバの道のりを地図で振り返ると、台湾の4分の3をぐるりと回った、総移動距離・約500キロの大縦断の旅でした。
この距離を移動する間、スーツケースが誰にも盗まれずにそのまま運ばれていった事には本当に驚きです。
台湾の治安の良さを改めて感じました。
忘れてゴメンね!台湾人のやさしさに触れた旅に
こうして無事にいがモバの手元に戻ったサムソナイトのスーツケース。
あの時リラックスしすぎて忘れてしまったことを本当に反省しました。これからはもっと大切にします!
そして、一生懸命問い合わせの電話をしてくれた台北駅の「値班站長室(DUTY OFFICE)」の人や、スーツケースを届けてくれた台湾の人には本当に感謝です!ありがとうございました!
台北の紛失物についての問い合わせ先まとめ
OTOA(一般社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会)のHPへ
この記事はブログ「いがモバ」で掲載されたものを移管したものです。