台湾のLCC「Vエア」が業績不振で桃園~羽田・茨城路線を9月20日に運航停止。経営状況は深刻で親会社のトランスアジア航空への吸収合併の可能性も。タイガーエア台湾の経営も不安視されていて、台湾LCCが大ピンチ!高雄から現地の報道を紹介します!
【8月28日追記】台湾の中央通信社の報道で、Vエアは親会社のトランスアジア航空との労使間交渉が難航し、吸収合併の計画が撤回される事になりました。10月の運航停止後は1年間休業し、その間に今後の対応策が検討されるそうです。記事を更新しました。
8月でも激安で台湾に行けるLCC・その裏に経営危機があった
8月4日、いがモバはLCC「タイガーエア台湾」に乗って台湾の高雄にやってきました。
今回のフライトも快適で、8月にも関わらず片道約5千円という激安価格で来ることができました。
これまでの常識では考えられないほどの「安さ」。実は、この安さによって台湾系のLCCが経営危機に陥っていたんです。
「Vエア全面運休か」衝撃的なニュースが伝わる
8月4日午後、台湾の国営通信社・中央通訊社のニュースサイト「フォーカス台湾」に衝撃的なニュースが掲載されました。
台湾のLCC「Vエア」が経営難で全面運休の可能性があると伝えたニュース。
台湾に興味がある日本人のSNS上でも大きく拡散されました。
また、旅行情報サイト「トライシー」でも今回のニュースを伝えていて、Vエアが危機的状況にある事が明らかになりました。
Vエアの桃園~羽田・茨城が運休へ
いがモバが宿泊している台湾・高雄市内のホテルでも、東森電視などのチャンネルでVエアの経営危機を伝えるニュースを見ることができました。
東森電視のニュース番組では今年10月からVエアの桃園空港~羽田・茨城空港の2路線が運休する事が伝えられました。
羽田・茨城便はわずか半年で運休へ
Vエアの桃園~羽田便はことし3月12日、桃園~茨城便は3月15日に新規就航したばかり。
今回の報道が事実であるならば、わずか半年で運休する事になります。
Vエア羽田便は9月17日の羽田発がラストフライト
実際にVエアのサイトを確認してみると、桃園~羽田便は9月16日の便を最後に「フライト無し」の表示になっていました。
報道では10月となっていましたが、羽田路線は桃園発が9月16日(金)、羽田発が9月17日がラストフライトになるようです。
【8月8日追記】羽田路線のラストフライトは9月17日のZV253便・羽田発台北桃園行きと正式に発表されました。
Vエア茨城路線は9月18日の茨城発がラストフライト
同じように運休が報じられた茨城路線を検索してみると、9月18日(日)の便を最後に「フライト無し」の表示になっていました。
【8月8日追記】茨城路線は9月18日のZV241便・茨城発台北桃園行きがラストフライトと正式発表されました。
Vエアの低迷は国内外の需要の低さが背景か
Vエアの業績不振に関して、現地の報道では観光を専門とする大学の助教のコメントを引用する形で不振の背景を伝えていました。
- 台湾政府からのバックアップが少なく空港インフラが整わなかった
- 台湾国内から利用する乗客が少なかった
- 外国人の利用客が少なかった
確かにVエアはいつ乗っても座席に空席があり、乗客としては快適だったのですが、やはり経営面では上手くいっていなかったのかもしれません。
エアアジアと圧倒的な差・親会社のトランスアジア航空への吸収合併の可能性も
ニュース番組の中ではマレーシアのLCC「エアアジア」と「Vエア」の比較も紹介されました。
エアアジアは現在150機以上の飛行機を保有している(公式サイトの情報)のに対し、Vエアはわずか4機。
Vエアの路線数も現在9つと少なく、利用客にとって便数や時刻の選択肢が多い規模の大きな会社を選ぶのは仕方のないことなのかもしれません。
「このまま赤字を垂れ流すことはできない」と、ニュース番組の中では親会社のトランスアジア航空にVエアが吸収合併されるのではないかという予想を伝えていました。
新千歳線の就航を突如延期!タイガーエア台湾の経営も不安視される
また、ニュース番組の中ではチャイナエアライン系のLCC「タイガーエア台湾」の経営も不安視されている事が紹介されました。
実際、タイガーエア台湾は9月13日に予定していた桃園~新千歳線の就航を急きょ延期していて、経営状況が良くないのではないかと日本でも心配されていました。
番組の中ではタイガーエア台湾の客室乗務員や関係者にインタービューをしていましたが、中の人は「正常通りに運航している」と述べるにとどまりました。
全面運休するとVベアグッズが激レア化!?
Vエアはマスコットキャラクター「Vベア」を使用したグッズが人気です。
ただ、羽田・茨城だけでなく仮に他の路線も全面運休した場合には、Vベアグッズは入手困難になり、激レア化する可能性があります。
この前乗った時にコンプリートしておけばよかったかも。。。
何より寂しいのはVエアクルーの笑顔に会えなくなること
Vエアは関東では今年の春に就航したばかりで、まだまだ知名度は高くありません。
でも、実際にVエアのフライトに乗ると「カワイイ」に特化した今までにない楽しい機内で、ファンになる人も少なくありません。いがモバもVエアに魅了された一人で、今回の報道は本当にショックでした。
何より寂しいのは、Vエアの客室乗務員のあの素敵な笑顔に会えなくなることです。
ラストフライトまだ間に合う!関東からVエアに乗る最後のチャンス!
関東に住む人間にとって本当に残念なVエア運休のニュース。
ただ、幸いにも羽田・茨城便のラストフライトの可能性がある9月までの便はまだ販売しています。
値段は割高ですが、もしかすると最後になるかもしれないVエアに乗る最後のチャンスです。ぜひ公式HPをチェックしてみてださいね!
【8日追記】Vエアが公式に羽田・茨城の運航停止を発表!
【8月8日追記】8月8日、ついにVエアから羽田・茨城路線の運航停止に関する正式発表がありました。
ラストフライトは羽田路線が2016年9月17日のZV253羽田発台北行き、茨城路線が2016年9月18日ZV241茨城発台北行きです。
今回の運航停止に伴い、既に該当するVエアの航空券を購入している人には、グループ会社のトランスアジア航空の成田~台北便への振り替えか全額返金の対応が取られます。
詳しい問い合わせはVエアのカスタマーセンターか公式HPの問い合わせフォームで対応するそうです。
・カスタマーセンター(日本語対応可)
+886- 2-449-8677
・V Airお問い合わせフォーム:http://support.flyvair.com/customer/ja/portal/emails/new
【8月28日追記】Vエアが9月末で全路線運航停止・1年間の休業へ
【8月28日追記】台湾の中央通信社の報道で、Vエアは親会社のトランスアジア航空との労使間交渉が難航し、吸収合併の計画が撤回される事になりました。10月の運航停止後は1年間休業し、その間に今後の対応策が検討されるそうです。記事を更新しました。
この記事はブログ「いがモバ」で掲載されたものを移管したものです。