台湾のLCC「Vエア」。今年3月15日、茨城~台北便に就航し「お得路線」として注目されています。機内は笑顔がチャーミングな客室乗務員に熊のマスコット「Vベア」が溢れ、「カワイイ」が詰まった今までに無いLCCでした!搭乗レポートを紹介します!
【8月28日追記】台湾の中央通信社の報道で、Vエアは親会社のトランスアジア航空との労使間交渉が難航し、吸収合併の計画が撤回される事になりました。10月の運航停止後は1年間休業し、その間に今後の対応策が検討されるそうです。記事を更新しました。
【8月8日追記】Vエアの台北桃園~羽田・茨城路線が2016年9月20日をもって運航停止されることが正式発表されました。このレポートで紹介している茨城~台北桃園便は残念ながら9月18日がラストフライトとなりました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
首都圏第3の選択肢「茨城空港」がお得
茨城県小美玉市にある「茨城空港」。東京駅から500円バスで約1時間半でアクセスでき、1300台の無料駐車場も完備。国際線の空港利用料もわずか520円と実はお得な「第3の空港」です。
ことし3月 Vエアの茨城~台北便が就航!安く台湾に行ける路線として注目
この「お得空港」の茨城空港に今年3月15日に就航したのが台湾のLCC「Vエア」(威航・V Air)。
Vエアは毎週火・木・土・日曜日に台北桃園空港~茨城空港の直行便を運航しています。2016年6月時点の運航スケジュールは以下の通りです。
ZV241便
茨城 12:10発
台北桃園 14:35着(現地時間)
ZV240便
台北桃園 07:00発(現地時間)
茨城 11:10着
Vエアの台北~茨城便はまだ就航直後であまり知られていないこともあって、直前の購入でも片道約5000円台〜で購入できます。
その為、茨城空港のお得さとの相乗効果で台北に安く行ける選択肢として、首都圏在住の旅好きの人から注目されている「お得路線」なんです。
いがモバは6月19日に茨城~台北桃園のVエアに初めて乗ってきたので、その搭乗レポートを紹介したいと思います。
午前9時40分:VエアZV241便台北行きのチェックイン開始
午前9時40分、VエアZV241便茨城発台北行きのチェックインが始まります。
受付開始時には茨城空港のチェックインカウンターの職員一同がお辞儀をするなど「日本的」な接客に好印象。こういうのって素敵ですよね。
茨城空港のVエアは出発時刻の2時間半前からチェックインが始まり、出発時刻の45分前に締め切られます。
印刷の必要なし!Vエアの公式アプリが便利
Vエアに搭乗する際は旅程表を見せる必要がありますが、今年3月に提供が始まった公式アプリ「Flyvair Mobile」を使えば、アプリ上の予約画面を見せるだけでOKです。(茨城空港の500円バスもこの画面提示でOK)
自宅で印刷する手間が省ける上に、公式アプリ限定のセールなどもあるので、Vエアに搭乗する前に公式アプリをインストールしておくことをお勧めします。
Vエアの機内持ち込み手荷物は合計10キロまで
VエアはLCCなので機内に預ける手荷物は有料です。台北~茨城路線の場合、以下のオプション料金がかかります。
Vエア預け荷物のオプション料金
(茨城~台北桃園)
10キロ1800円
15キロ2600円
20キロ3200円
30キロ4200円
Vエアは荷物のオプション料金が高めですが、機内に2つ合計10キロまでの手荷物を無料で持ち込めるので、荷物をうまくまとめればオプションを追加せずに搭乗できます。
実際に茨城空港でチェックインした際に計量したのはメインのスーツケースだけで、ノートパソコンを入れたケースやカメラなどは重さに含めませんでした。
茨城空港は検査場が1つだけなので早めに中へ
チェックインが終わり、航空券を発券してもらった後はセキュリティーチェックに進みます。
茨城空港は国内線・国際線にそれぞれ検査場が1レーンしかないので団体客と被ると混雑します。
小さい空港なので乗り遅れというのはほぼありませんが、早めに検査を済ませておくことをおすすめします。
茨城空港の待合室は少し小さめ・中にコンパクトな免税店も
セキュリティーチェックと出国審査を終えると待合室があります。
茨城空港の国際線の待合室は少し小さく、搭乗待ちの乗客で混雑していました。
待合室のフロアには小さい免税店がありますが、品ぞろえは主に「爆買い」用の外国人向けなので、日本人にはあまり需要がなさそうです。(ペットボトルの自動販売機は待合室内にあります。)
正午すぎ・VエアZV241便台北行きの搭乗開始
正午すぎ、VエアZV241便茨城空港発台北桃園行きの搭乗が始まりました。
搭乗ゲートでもう一度パスポートと搭乗券の照会があるので、荷物の中にしまわないようにしてくださいね。
茨城空港は建設・運営コストを抑えるためボーディングブリッジを設けていません。
搭乗ゲートから飛行機へはトコトコ歩いて向かいます。開放的な雰囲気に新鮮な気持ちになります。
残念!この日のVエアはA320型機だった
いがモバが搭乗した6月19日のVエアの機体はエアバス社のA320型機でした。
Vエアは親会社のトランスアジア航空から受け継いだA321型機のほかにA320型機を使用しています。
A321型機の方がA320型機より座席の間隔が広いので、いがモバはちょっとガッカリ。
Vエアに乗る時にA321型機に当たった人はラッキーです!
「くまモン」ではなく「Vベア」です
Vエアの機体に描かれたカワイイ黒いクマ。
見かけた日本人の乗客は「くまモンだ~!」と連呼していましたが(笑)、「くまモン」ではなく、台湾固有のタイワンツキノワグマをモチーフとした公式キャラクターの「Vベア」です。
ここまでマスコットキャラクターを全面に押し出しているエアラインは珍しいので、空港でもひと際目立ちます。
Vエアの機内を紹介!
こちらがVエアのA320型機の機内です。明るく清潔感があります。
足元の広いVエアの「ファンシーV」
LCCで気になるのが座席の快適さですよね。
Vエアで一番足元が広いのが最前列と非常口座席に用意された「ファンシーV」の座席です。
VエアのエアバスA321型機には最前列と11・26列目に、エアバスA320型機には最前列と14・15列目に「ファンシーV」の座席が用意されています。(事前予約で使用機材を調べる方法にも使えます※当日変更される可能性もあり)
この座席を事前に指定するには片道2400円(2016年6月現在)のオプション料金がかかります。
Vエアの標準座席「フィットV」
こちらはVエアの標準座席の「フィットV」です。青が鮮やかな新しいシートです。
事前指定は片道480円かかりますが、当日空港のチェックインカウンターで窓側・通路側が空いていればリクエストに応じてくれるので、わざわざ指定しなくてもいいかもしれません。
この他Vエアには、前方2~6列目に降機が早くできる「ファーストV」という座席を設定しています。シートピッチがフィットVと変わらないのに事前予約が片道1200円と割高なので、この座席はあまりおすすめではありません。
Vエアの標準座席「フィットV」の座席間隔は?(A320型機の場合)
こちらが身長175センチのいがモバがVエアの標準座席「フィットV」に座った時の写真です。(A320型機の場合)
機内誌を入れる部分が膝の部分にあるので、そのふくらみが影響して握りこぶしが「ギリギリ」1個入るか入らないかくらいのスペースでした。
これは他のLCCと比べてわずかに狭く、座席スペースはちょっと残念。
ただ、VエアのA321型機の場合は足元が広いので、その飛行機に当たった人はラッキーです!
クマ好きにはたまらない!Vベアだらけの機内
Vエアの機内にはマスコットキャラクターの「Vベア」が溢れています。
座席のヘッドレストカバーや・・・
安全のしおりにもVベアが登場!カワイイ・・・
さらには機内誌の表紙にもアロハシャツ?を着たVエアが。悔しいけど、カワイイっ!!(笑)
VエアはあらゆるところでVベアを前面に押し出してきます。
日本でもリラックマやLINEのブラウン、くまモンなどクマのキャラクターが大人気ですが、「クマ好き」の人にとってはVエアの機内は堪らないかもしれませんね(笑)。
「カワイイ」に衝撃!Vエアの客室乗務員
Vエアに初めて乗ったいがモバが衝撃を受けたのが、「カワイイ」客室乗務員。
Vエアの客室乗務員は20代の若い美男美女ばかりで、モデルさんのような人も。
機内では両手で手を振りながら挨拶し、安全設備の案内も笑顔で可愛らしく行うなど、Vエアが徹底的に「カワイイ」を意識している事が分かりました。
午前0時半すぎ・VエアZV241便台北行きが離陸
準備が整った午前0時半すぎ。
到着機材の遅れで定刻より20分ほど遅れてVエアZV241便台北行きが離陸しました。
いざ台湾の桃園空港に向けて出発です!
茨城空港を飛び立ったVエアの飛行機は離陸から15分ほどで安定飛行に。
シートベルトサインが消えると、お待ちかねの機内販売の開始です。
Vエアのユニフォームにも「Vベア」が
機内販売を行うVエアの客室乗務員が来ているユニフォームにも「Vベア」が。
Vエアの制服はVエアが背面にデザインされたTシャツにブルーのパンツといったとてもカジュアルなスタイル。
この制服のスタイルのおかげか、Vエアの客室乗務員は「親戚のお兄さん・お姉さん」的な感覚で明るく接客していました。
Vエアの機内食メニューをすべて紹介!
LCCの楽しみの一つでもある有料の機内食販売。そこで、Vエアのメニューをすべて紹介しちゃいます!(2016年6月時点のもの)
台湾のLCCらしく、人気の台湾料理の「排骨飯(パイコー飯)」や、「韓国風豚キムチ」・「BBQチキン」などが単品230台湾ドル(約720円)、ロールケーキとオレンジジュースとのセットで320台湾ドル(約1000円)で販売しています。
HPで事前予約すると、このセットを280台湾ドル(約880円)で約14%オフで購入することができるので、機内食を注文する予定がある人は事前予約がおすすめです。
Vエアの機内食メニューの次のページには、「チキンのとろ火煮込み」と「キノコとタケノコのソテー」が単品230台湾ドル(約720円)・ロールケーキとオレンジジュースとのセットで320台湾ドル(約1000円)で販売しています。
その他「ハムとチーズのフォカッチャ」(単品165台湾ドル・約520円)、「Vベアどら焼き」「Vベアチーズロールケーキ」「あずき大福(ベジタリアン向け)」が各単品55台湾ドル(約170円)で販売しています。
Vベアの焼き印が入ったメニューは大人気で、この日のフライトでは品切れでした。次回ぜひ食べたいです!
そのほか軽食として「胡桃(くるみ)レーズンパン」単品110台湾ドル(約340円)、肉鬆(ロウソン)パン単品70台湾ドル(約220円)も販売しています。
その横にはVベアグッズの「Vベアタンブラー」単品310ドル(約970円)、「Vベアランチボックス」単品410台湾ドル(約1300円)も。
機内食と一緒に注文するとそれぞれ割引され、少しお得に購入する事ができます。
Vエアはドリンクのメニューも充実しています。
「ミントティー」や「カタモナコーヒー」など他のエアラインには無い珍しいホットドリンク(単品60~90台湾ドル)や、台湾でおなじみの「アップルソーダ」(60台湾ドル)などのソフトドリンク、台湾ビール(90台湾ドル)などのアルコール類も充実しています。
機内食をリーズナブルに済ませたい人には価格が安い「来一客カップヌードル」(60台湾ドル)などのカップ麺やお菓子もあります。
Vベアどら焼きの詰め合わせなどの宅配のお土産も販売しています。
Vエアの排骨飯とVベアタンブラーを注文!
いがモバは排骨飯(パイコー飯・230台湾ドル)とVベアタンブラー(ドリンク代+270台湾ドル)を注文。
サイズは結構大きく、食べごたえがありそうです。
LCCで一番おいしい!Vエアの絶品排骨飯
Vエアの排骨飯を食べてみると驚くほどジューシー!豚肉とご飯に良く味がしみ込んでいました。
同じ台湾のLCC「タイガーエア台湾」にも排骨飯の機内食がありますが、個人的にはVエアの排骨飯の方が美味しく感じました。
Vエアに乗ったらぜひ排骨飯を注文してみてくださいね!
Vベアタンブラーに飲み物を入れてくれる
いがモバが注文した「Vベアタンブラー」。笑顔のVベアがカワイイですよね。耐熱なので熱い飲み物もOKです。
機内販売しているドリンクを中に入れてもらうこともできます。
女子必見!Vエアのイケメン客室乗務員
美男美女ぞろいのVエアにはイケメンCAさんも乗務しています。
いがモバが搭乗した便には2名の男性の客室乗務員が乗務していました。
イケメンCAさんが自ら笑顔でVベアグッズ を販売していて、女子は思わず財布の紐が緩んでしまうかも。。。(笑)
VエアのCAさんはビジュアル面だけでなく、サービスも誠実な対応だったのでとても好印象でした。
Vエアの座席の机に13インチのノートPCも置ける
Vエアの機内で仕事をしようと考えている人にはこちらの情報を。
いがモバの座ったVエアの標準座席「フィットV」では13インチのノートパソコンが置けました。
残念ながら電源サービスなどはありませんが、2~3時間のフライトであれば電池も大丈夫だと思います。
やっぱり近い!Vエアであっと言う間に台湾上空へ
機内食や機内販売を楽しんでいると、Vエアの飛行機はあっと言う間に台湾上空へ。
国内線と違って国際線は機内で様々なサービスがあるので、約3時間のフライトがあっという間に感じます。
今月3回目の台湾!LCCが変える旅のスタイル
そして現地時間午後2時50分すぎ。VエアのZV241便台北行きの飛行機が無事に台湾桃園空港に到着しました。
いがモバはこの一か月間で何と3回目の台湾入り。こんな事ができるのもLCCの低運賃のおかげです。本当に良い時代になりました。
素敵なフライトに感謝!「Vマーク」でお見送り
フライトの最後にはVエアの客室乗務員が「Vマーク」で笑顔のお見送り。
VエアのCAさんはフライト中ずっと明るく笑顔で接客。既存のLCCとはまた違う方向性のサービスマインドには日本の航空会社も学ぶべき点があると感じました。
素敵なフライトに感謝!またVエアの機内でお会いできるのを楽しみにしています!
お得で「カワイイ」!人気LCCになりそうな「Vエア」
今回初めて搭乗した台湾の「Vエア」。いつでも低価格でお得な航空券を購入できるだけでなく、「Vベア」に溢れた機内は「クマのテーマパーク」に来たかのような楽しいフライトでした。
「カワイイ」に満ち溢れたVエアは実際に搭乗するとその魅力が良く分かるLCCです。ぜひお近くの空港からVエアに乗ってみてくださいね!
【8月28日追記】台湾の中央通信社の報道で、Vエアは親会社のトランスアジア航空との労使間交渉が難航し、吸収合併の計画が撤回される事になりました。10月の運航停止後は1年間休業し、その間に今後の対応策が検討されるそうです。記事を更新しました。
この記事はブログ「いがモバ」で掲載されたものを移管したものです。